西原城(にしはらじょう)

所 在 地  有田郡有田川町西原
標   高  309m
比   高  90m
築 城 者  保田氏
築 城 年  室町時代
  式  山城
遺   構  曲輪 堀切 
登城時間  15分
       
 

歴 史

 西原城は阿弖川荘を治めていた保田氏の城であり、阿弖川荘中心地清水にある城郭群の一つである。
 城跡は居城紅葉山城の有田川対岸にある標高309mの山頂にあり、東側山麓を二川方面からの旧街道が通じており、阿弖川荘中心部への敵の侵入を防御する役割を担っていたと思われる。
 また西原城は南側山麓に「土居垣内」や「弓場垣内」の小字があり、麓に屋敷を構えた根小屋式城郭であった可能性がある。 
 

現 状

 西原城は通称城山にあり、山頂曲輪から南北へ階段状に連なり、南北それぞれを堀切により遮断した梯郭式城郭で、この形式の城は少人数での戦いに適した縄張りといわれる。
 城跡までは南側集落にある地蔵が祀られている脇の階段から杉林を登ると城跡に到達する。
 山頂には南北30m、東西15mの曲輪を中止に9段の曲輪が形を良く残しており、南側、北側に堀切が1条掘られている。
 このように直線的に曲輪が連なった城跡は有田川上流域に例がなく、築城者が保田氏以外であった可能性も否定できないと考える。 

写 真

                                 
登城口 山道
南側堀切 南側曲輪
 
南側曲輪(堀切から主曲輪方面) 山頂曲輪
北側堀切 北側曲輪


経 路

                                                        

地 図




紀中地方の城跡