小峠城(ことうげじょう)

所 在 地  有田郡有田川町小峠
標   高  459m
比   高  226m
築 城 者  保田氏
築 城 年  室町時代
  式  山城
遺   構  曲輪 堀切 竪堀 土橋 虎口
登城時間  40分
       
 

歴 史

 小峠城は別称城の天と呼ばれ保田氏が治めていた阿弖川荘中心部にある城郭群の中では最高所にある。
 保田氏の居城紅葉山城の北側に位置し、北東方面に伸びる尾根方面から侵入する敵に対して防御する重要な役割を担っていたと考えられる。
 なおこの方面から侵入が想定される敵は隣接する対立関係にあった高野山勢であったのであろう。
 

現 状

 小峠城は有田川町のシンボルとも言える、国の重要文化的景観に指定されている蘭(あらぎ)島の東側にある標高459mの山頂にある。
 城跡へは小峠地区にある高野街道、竜神街道と書かれた看板から途中にある愛宕社まで落ち葉に埋まりかけた山道があり、愛宕社を過ぎて尾根道を進むと、城跡手前の急斜面を登りきると到達する。
 城跡は尾根上に築かれ、最高所に櫓台を構え、そこから曲輪が階段状に配置されて、北東側尾根を遮断するため堀切が2条掘られ、外側には土橋が掛けられている。
 この城の曲輪で一番広いのが二ノ曲輪で、25m×15m程あり、北西側に2段と西側に3段、北東側堀切直上に曲輪と虎口が確認できる。
 小峠城は尾根上を防御するための曲輪が効率よく配置され、保田氏にとって領内外郭を守る重要な城であったと思われる。
 

写 真

                                 
登城口 山道
途中にある愛宕社 最高所の櫓台土盛
 
二ノ曲輪 北西曲輪
北東尾根堀切 切岸
虎口 北東尾根外側堀切と土橋


経 路

                                                        

地 図




紀中地方の城跡