市鹿野城(いちかのじょう)

所 在 地  西牟婁郡白浜町市鹿野
標   高  180m
比   高   80m
築 城 者  和田兵衛
築 城 年  不明
  式  山城
遺   構  曲輪 土塁 石垣 堀切    
登城時間  15分
 

歴 史

 この地に和田兵衛という侍が陣を構えたとの伝承があるが、築城目的や年代については不詳である。
 位置的には日置川流域に勢力を誇っていた安宅氏や小山氏に属する者かもしれないが、この山間部にどのような緊迫した状況があったのかは分かっていない。
   

現 状

 白浜町市鹿野地区は日置川河口から約25km上流に位置し、日置川と支流上の谷川との合流点の東部に開けた盆地にある。
  市鹿野城は市鹿野地区を見下ろす標高180mにあり、一部が秋葉神社跡となっている。
 城跡までは南側にある共同墓地駐車場から一面に広がる茶畑脇から杉林を進むと辿り着いた。
 遺構は単曲輪であり東西25m、南北70mの規模で、南側は秋葉神社により一部改変されている。
 曲輪の西側から北側にかけて土塁があり、西側土塁の切れ間が虎口と思われる。
 また北側尾根との間には横堀が掘られ、この方面からの侵入を意識した構造である。
 曲輪の中心部はほぼ自然地形であり、曲輪周辺に土塁や横堀を巡らした縄張りから一時的な戦闘のために築かれた陣城であると思われる。

写 真

                                 
茶畑 山道
秋葉神社跡 土塁
曲輪 虎口
土塁 北側空堀
北側空堀 北側石積


経 路

                                                   

  

地 図




紀南地方の城跡