田並上城(たなみかみじょう)

所 在 地  東牟婁郡串本町田並上
標   高  105m
比   高   90m
築 城 者  不明
築 城 年  不明
形  式  山城
遺   構  曲輪 土塁 堀切 石垣 
登城時間  30分
 

歴 史

 田並上城は仮称であり、源平の頃に平家の落人がこの城に拠ったとの地元伝承や、阪成新九朗時信が応永年間(1394年〜1428年)に同じ田並の梅ケ谷城を築いたが、田並上城も阪成氏が築いたとの説もあるが詳細は不明である。
 

現 状

  国道42号線から田並川を1.5kmほど遡上し、支流である小川との合流点北側にある標高105mの山頂が城跡である。
 田並上城は単曲輪であるが、3方が急峻な斜面であり、唯一北東側尾根を3条の堀切により遮断している。
 曲輪は東西15m、南北25mの規模で、東側に低いが土塁があり西と北側切岸には石積が残されている。
 また曲輪より登城口へと繋がる南西側斜面には造成が甘い付曲輪と木戸を設けられたような土盛りと石積があり、虎口であった可能性もあるが後世に改変された可能性もある。
 登城口付近の南側麓が屋敷跡であったとの伝承があり、田並上城を詰め城とした根小屋形式の城跡であったと思われる。 
 田並上城は単曲輪の小規模であるが、曲輪斜面や虎口に多くの石積みが楽しめる城である。
 

写 真

                                 
伝屋敷跡 登城口
虎口 付曲輪
主曲輪 主曲輪土塁
曲輪東側石垣 曲輪北側石垣
曲輪に祀られた役の行者 北側尾根堀切に積まれた石垣
北側尾根堀切 北側尾根堀切
北側尾根堀切 田並川下流側遠景

経 路


  

  

                                

地 図






紀南地方の城跡