今城山城(いましろやまじょう)

所 在 地  紀の川市桃山町赤沼田
標   高  636m
比   高   18m
築 城 者  高野山
築 城 年  天正年間
  式  山城
遺   構  曲輪、土塁、堀切、横堀、石垣
登城時間  5分
       
 

歴 史

 今城山城は伊都郡と那賀郡の境界に位置し、紀の川から麻生津峠を越えて高野山に向かう西高野街道や、鞆淵荘を見下ろす要衝に築かれている。     
 築城主体は高野山勢と思われ、現状の縄張りは横堀を駆使した技法から、天正9年に織田信長の高野攻めの際に現在の縄張りになったと推測される。
 
 

現 状

 今城山城までは、近くの山道まで車で登ることができるが、道幅が狭く急こう配であることから、運転には注意が必要である。     
 城跡は堀切を挟んだ二段の曲輪からなり、曲輪周辺を横堀と帯曲輪で囲う縄張りである。
 縄張りは70×120mほどの規模で、高野山勢が築城主体となった城では最大規模である。
 遺構は、主曲輪南東側に繋がり、東側には犬走状の細長い帯曲輪がある。
 また麻生津峠側尾根に繋がる位置には石垣で補強された虎口が開き、西側は帯曲輪がある。
 高野山勢が築いた山城の特徴である横堀がこの城にも残されているが、決して防御性が優れた城ではない。
 今城山城は横堀や堀切、石垣など、充分楽しむことができる城跡である。

写 真

                                 
主曲輪 主曲輪
南西側堀切と土橋 南西側土塁と石垣
主曲輪と二ノ曲輪を区画する堀切と土塁 主曲輪と二ノ曲輪を区画する堀切  
 
南側横堀 南側横堀  
     
 南側横堀 東側切岸  
     
東側帯曲輪  北側虎口石垣   
     
北側虎口  麻生津峠方面   
     
北側帯曲輪  西側帯曲輪  


経 路

       
  
      
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    登城経路(動画)

地 図





紀北地方の城跡