八幡山本陣(はちまんやまほんじん)

所 在 地  海草郡紀美野町小畑
標   高  232m
比   高    2m
築 城 者  高野山
築 城 年  室町時代
  式  山城
遺   構  曲輪、堀切、竪堀、土塁 
登城時間  ―
       
 

歴 史

 野上荘は高野山領の西端に位置し、隣接する根来寺の勢力と度々争いがあり、野上荘の鎮守である野上八幡宮も根来寺勢との戦いにより焼失したという。
 八幡山本陣は隣接する寺中城ともに高野山勢の最前線拠点であり、眼下に貴志川や高野街道を見下ろせ、交通の要衝を押される位置にある。

 

現 状

 城跡までは野上八幡宮脇から山道を車で登ることができ、山頂の駐車場に到達した。
 遺構は駐車場から無線鉄塔まで延長150mほどの範囲に遺構が残るが、無線鉄塔建設により一部破壊されている。
 最頂部の八王子社が鎮座している部分が主曲輪と思われ、そこから東に向けて曲輪が二段連なり、さらに進むと尾根上に堀切と竪堀が残る。
 堀切の先に無線鉄塔があるが、この部分が四つ目の曲輪であったと思われ、東側に土塁が残されている。
 八幡山本陣は、紀美野町では最大の山城であり、隣接する寺中城とともに、高野山領内外郭を守る重要な拠点であったと考えられる。
 

写 真

                                 
主曲輪(八王子社) 主曲輪(八王子社)
主曲輪切岸 二ノ曲輪
三ノ曲輪から主曲輪方面 四ノ曲輪跡にある無線鉄塔
     
四ノ曲輪堀切  四ノ曲輪堀切   
     
     


経 路

         

         
   

地 図





紀北地方の城跡