鷹巣山城(たかすやまじょう)

所 在 地  田辺市本宮町大居
標   高  142m
比   高   38m
築 城 者  不明
築 城 年  不明
  式  山城
遺   構  曲輪 土塁 堀切 竪堀 石積   
登城時間  10分
 

歴 史

 鷹巣山城は本宮社領を支配していた城氏が築いた城といわれ、西側麓にある九鬼(所在不明)に関所を設け関銭を徴取したという。
 なお「名所古跡書上」には、新宮城主堀内安房守氏善が熊野川を遡上して本宮に侵攻した時、近在の者(城氏か)がこの城に7日間籠り、両軍で300人ほどが討死したと記されている。
  

現 状

 鷹巣山城は鷹巣陣屋城がある陣屋の平から派生した支尾根の末端部にある連郭式城跡であり、共同墓地脇から尾根を登ると到達する。
 曲輪は最高所の主曲輪より東側に4段と西側に1段あり、主曲輪には天保年間に麓にある臨済宗東光院により奉納された宝篋印塔と山の神を祀る石塔がある。
 主曲輪西側は標高229mの陣屋の平方面であり、そこからの攻撃に備え、土塁と堀切、竪堀が2条連続して設け防御性を高めている。
 主曲輪から東側は階段状に曲輪が配置されて、また共同墓地である北方斜面には竪堀が1条ある。
 鷹巣山城は登りやすく、また遺構も比較的形を良く残しており、訪れやすい城跡であった。

写 真

                                 
登城口 東側尾根曲輪
東側尾根の曲輪 東側曲輪斜面
東側曲輪竪堀 主曲輪と宝篋印塔
主曲輪 山の神石塔
すり鉢の破片 主曲輪から西側曲輪への虎口
主曲輪から西側曲輪への通路 西側曲輪土塁
西側曲輪石積 西側曲輪の北側竪堀
西側曲輪直下の堀切 西側曲輪の北側竪堀
西側尾根より主曲輪方面 西側尾根道


経 路

                                    

地 図




紀南地方の城跡