大向出城(おおむかいでじろ)

所 在 地  西牟婁郡白浜町塩野
標   高  91m
比   高  40m
築 城 者  安宅氏
築 城 年  不明
  式  山城
遺   構  曲輪 土塁 堀切 
登城時間  15分
 

歴 史

  水軍領主安宅氏によって築かれた見張り所を兼ねた城跡で、ここから海上を通過する船船を監視し、通行税(関税、警固料)を支払わない船があれば船着き場から船を出動させ捕獲したり、敵対する勢力の侵入を知らせる役割を担っていたと思われる。
 しかし見張りを目的とした城跡であるが二条の堀切で尾根から遮断されていることから、ここにも何らかの軍事的緊張があったことが想像される。 

現 状

 城跡は日置川河口東側に位置し、旧国道42号線である県道243号線沿いに出城跡案内看板脇から約300mの距離にある。
 曲輪部分に土塁がなく自然地形に近いが、東側からの侵入に備え連続して二条の堀切がある。
 曲輪から二本目の堀切は岩盤を砕いて築かれ、掘切を補強するため砕いた岩を使用して石垣が積まれており、安宅氏関連の城に多く見られる特徴である。

写 真

                                 
登城口 堀切と石垣
堀切 曲輪
尾根道 日置川河口方面

経 路

地 図



紀南地方の城跡