中村城(なかむらじょう)

所 在 地  東牟婁郡古座川町中村
標   高  135m
比   高  75m
築 城 者  日下氏
築 城 年  永正年間(1504〜1520)
形  式  山城
遺   構  曲輪 堀切 土塁 横堀 虎口 
登城時間  20分
 

歴 史

 築城者は永正年間に信州から潮崎荘安指浦に着岸し、当所に土居を構えた日下左近将監といわれる。
 城跡より三尾川を挟んで南側には旧家である日下家があり、後裔の方と思われる。
 七川郷は周参見氏の所領であったことから、日下氏も周参見氏の影響下にあったのであろう。


 

現 状

 古座川中流域左岸の枝谷にある三尾川中村に城跡があり、南側から東側にかけて三尾川が蛇行し流れている。
 中村城は、標高135mの小高い山にあり、麓にお住まいの方に途中まで案内していただいた。
 登城口から中腹にある若宮神社跡までは石段が整備されて、それ以降は急な尾根を登り切ると城跡に達する。
 構造は東西12m南北25mの単曲輪で、一部切れ間もあるが低い土塁で囲まれている。
 曲輪には3方に尾根が繋がり、西側には2条の堀切と東側は3条の堀切により遮断され、一部は横堀が帯曲輪と繋がり、尾根を攻め上がってくる敵を側面から攻撃可能な縄張りである。
 曲輪南側には土塁の切れ間があるが、ここが虎口なのか後世に掘削されたのかは不明である。

 曲輪には役の行者が祀られた祠があり、今も毎年1月24日にしめ縄やお供えが行われている。 

写 真

                                 
登城口 若宮神社跡
城跡までの斜面 曲輪虎口
主曲輪 主曲輪土塁
役の行者祠 西側堀切
西側堀切 主曲輪切岸
北側横堀 北側堀切

経 路


                                             

     
               

地 図






紀南地方の城跡